人形の保管とお手入れ
昔から、雛人形は早く片付けないと片付かない(嫁に行けない)と言いますよね。
これは迷信ですが、季節の物をいつまでも出しておいては見苦しい、という戒めです。
時期が過ぎたら、なるべく早い天気の良い乾燥した日に、ほこりをよく払ってしまいましょう。
その際、少なめに防虫剤を入れます。多いと変色の原因になることがあるからです。
また、防虫剤はなるべく毎年同じものを使いましょう。
前の年と違う防虫剤を入れると化学反応を起こし人形に悪影響を与えかねません。
市販の人形用と書かれた一般的なもので大丈夫です。
乾燥した日にしまう理由は、人形は湿気を嫌うからです。
最近のマンション等では、気密度が高いため、押入れでも結露は発生し、湿度が高くなる場合があります。
なるべく風通しのよい、湿度の高くならない場所に保管しましょう。
ただし、美術工芸的な価値のあるお人形は、ケースに入れて一年中飾っていただいても構いません。
五月人形で、鎧兜は金属部分が多いので、防虫剤は厳禁です。
防虫剤は繊維に対して有効ですが、金属を腐食(サビの発生)させてしまうからです。
付属品の弓などは、少量の防虫剤を入れてもよいでしょう。
修理について
長年の使用で顔が汚れたり、髪が乱れたり、修理の必要が出てきた場合、人形専門店なら快く引き受けて頂けるでしょう。一方、量販店、インターネットでの購入の場合、修理などのアフターは期待できません。
購入の際に確認することをお勧めします。